さて、今回はFIBAの国際大会や五輪を含めたトーナメント戦で、あの対戦見たかったなあというやつ、集めてみました。
わかりやすい例でいうと2006年のさいたま世界バスケ、スペインは金メダルで優勝なわけですが、決勝の相手はギリシャ、ギリシャはセミファイナルでアメリカに勝利しての決勝進出でした。中には決勝がスペイン対アメリカだったらスペインは優勝できなかったという「たられば」トークをする人もいます。
4年前で言うと、ロンドン五輪。スペインは決勝までアメリカと当たりたくないという思惑があったかどうかはわかりませんがグループリーグ最終戦でブラジルに負けて(わざと負けたと批判する人もいたと記憶しています)、結局アメリカとは反対側のトーナメントへ。そのためセミファイナルでスペイン対ロシア戦となってしまい、ロンドン五輪では決勝がアメリカ対スペインになり、アメリカ対ロシア(現クリーブランドHCのデビッド・ブラットさんが率いていた)を見ることはできませんでした。
こうしたように国際トーナメントというのは実は金メダルをとったとしても、対戦しないで済んでしまった(見られなかった)カードというのが存在しています。
今回の2014年FIBAワールドカップでいうと、なんと2年前ロンドンのいらぬ批判回避のためなのか(おそらくチケット販売とホテルの問題だと思いますが)、グループABとグループCD、それぞれ勝ち進んで国は決勝でしか当たらない組み合わせになっているのです。つまりスペイン視点で言うと、アメリカは決勝進出するまでに、セルビア・フランス・ブラジル・ギリシャ・アルゼンチン・プエルト・リコ・クロアチア・スペインとは絶対に対戦しません。決勝でしか、これらの国(つまりグループAとBの国)とは対戦しないようになっているのです。決勝がもしスペイン対アメリカだとしたら、
アメリカ対セルビア
アメリカ対フランス
アメリカ対ブラジル
アメリカ対ギリシャ
アメリカ対アルゼンチン
アメリカ対プエルト・リコ
アメリカ対クロアチア
というカードは存在せずに幻のカードになってしまうのです。でもそういう仕組みだからどうにもなりません。
同様にスペインは決勝進出するまでの間にグループCとDの強豪と一切当たることはありません。アメリカを始め、ドミニカ共和国、リトアニア、スロベニア、オーストラリアなんかとも当たりません。
これが今年の大会フォーマットの1つ残念な部分です。
2010年世界選手権の幻のカード
大会金メダルのアメリカが2010年大会で対戦しなかった国
- セルビア
- スペイン
- ギリシャ
- フランス
- アルゼンチン
2012年ロンドン五輪の幻のカード
大会金メダルのアメリカが2012年五輪で対戦しなかった国
- ロシア
- リトアニア
- ブラジル
グループリーグを何位通過するかで、トーナメントのどちらの山に入るかが変わってくるのが国際トーナメントかと思っていたんですが、今回のスペイン大会は前述のようにまるで2つの大会の勝者が決勝であたるといったような趣きさえあります。わりと知られていないようだったので、書いてみました。